映画の中のワイン・第105章
六本木クラブチックソムリエ 平野 光志
こんにちは。六本木クラブチックの平野です。
映画「アングリースクワッド」を観ました。
上田慎一郎監督が「カメラを止めるな!」公開前から動いていた渾身の本作。
韓国ドラマ「元カレは天才詐欺師〜38師機動隊〜」を原作に上田監督が存分にオリジナリティを加え、豪華キャストと精鋭スタッフが集結した待望作品です。
主演は、「きのう何食べた?」シリーズや映画「八犬伝」など話題作への出演が続く内野聖陽。
税務署に務めるマジメで気弱な中間管理職の公務員でありながら詐欺師と組んで、脱税をひた隠す大企業から未納の10億円を徴収することになった男、熊沢二郎を演じています。
そんな熊沢と異色のタッグを組む天才詐欺師役には、NHK連続テレビ小説「虎に翼」や、映画「ラストマイル」も話題の岡田将生。熊沢とともに壮大な詐欺を企てる男、氷室マコトを演じています。
さらに、川栄李奈、森川葵、真矢ミキ、皆川猿時、神野三鈴、吹越満、小澤征悦などのキャストが集結し、痛快なクライムエンターテインメントに仕上がっています。
この映画の中では小澤征悦演じる橘大和が常にワインを飲むシーンが出てきます。
いろいろな場面でとにかく美味しそうに赤ワインを飲んでいるんですね。
わかりやすい人物設定です(笑)
ワインのボトルは出てきてもエチケットはよく見えません。ただセリフの中で「ベガ・シシリア」という言葉が出てきます。
ベガ・シシリアとは、スペインの高級ワイン産地リベラ・デル・デュエロに位置するトップクラスのワイナリー。フランスからの外来品種とテンプラニーリョ種を独自にブレンドしたワインがバルセロナ万博博覧会で金賞を獲得したことで一躍有名となりました。
それと「ボテガス・ベンジャミン・ド・ロスチャイルド&ベガ・シシリア」というワイナリーがあります。
あのシャトー・ラフィット・ロスチャイルドを擁するロスチャイルド家の一員ベンジャミン・ド・ロスチャイルド氏とベガ・シシリアが起こしたジョイントベンチャーです。
さすがはラフィット。目の付け所が違います。
目指しているのはエレガントでまろやかなコクと香り、なめらかなタンニンが特徴的なクラシックなリオハワインのスタイルです。
もちろん、ラフィット自体でも十分美味しいですが。(笑)