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Le Club de Tokyoソムリエ 泉澤 進也
こんにちは、Le Club de Tokyoの泉澤です。
バローロ村の話をしましたが、バローロ五大産地と呼ばれるひとつでの素敵な出会いで、今でも交流のある生産者「ジョゼッタ・サッフィーリオ」の話。
バローロ五大産地の南側にある広大なエリア、モンフォルテダルバの中心から西側にあるワイナリー「ジョゼッタ・サッフィーリオ」
祖父が植えたわずか1haのブドウ畑をアルバ醸造大学の栽培と醸造の教授であったジョゼッタが1977年に受け継ぎ1985年にワイナリーを設立。しかし、家庭の事情で1992年にワインの生産を中止。
1997年に娘のサラがワイナリーを継ぎ、1999年から本格的にワイン造りを再開。
この新しいワイナリーを訪れた時の話。
目的地ではなく、ほんとにたまたま近くを通ったので寄っただけ。
ちょうどお昼頃だったので近くのワイナリーでランチでも出来ないかなと立ち寄ったのがジョゼッタ・サッフィーリオ・ワイナリーでした。
予約をしてないが大丈夫か確認してもらい少し待つ。
当時、私達とそんなに年が変わらないであろうサラが迎えてくれてまた少し待つ。
知らないワイナリーだったのもあり、出迎えてくれたこの若くてきれいな女性がオーナーだと聞いたときはびっくりしました。
帰る前に言われたので、それまでずっとフランクなサラがオーナーだったとは思わなかった。。
戻ってきたサラが近くのブドウ畑を案内してくれるとのことで、一緒にブドウ畑を見ながら歩いた先にある大きな木の木陰で待っている間に作ってくれていたパニーニを食べながら話を聞く。
再開してからまだ新しくほとんどワイナリー訪問がなかったようで、たまたまですが私達の訪問がとても嬉しかった様子で話が止まらないサラ。
でもきれいなサラとの話は私達も楽しかった!(笑)
ワイナリーに戻ってから醸造設備やボトリング、エチケットの機械まであまり見ることのないようなところまで案内してくれ、一通り話を聞いてからワインのテイスティングです。
真っ白な大きなテーブルがある広々とした部屋に案内されてワインの話を聞きながら1つずつ飲んでいると、まだ食べてないからと一緒に前菜とパスタまで用意してくれる。
当時、まだリリース前の家庭用だというロゼワインまで出してくれました。
モンフォルテダルバのワインは非常にタニックで骨格も酸もしっかりしていて男性的だと例えられますが、ここのバローロはエレガント。
きっときれいなサラが造っているからだろう。
このワイナリーのエチケットはワイナリーのシンボルで畑とワイナリーの守り神だという森の小びとたち「ノーム」が描かれていて、これらは全てジョゼッタが書いているそう。
この「ノーム」がかわいらしくとても印象的なので、小びとをワイナリーのあちこちに隠したら探すのも楽しみの1つになるね、なんて話をしていたらすごく乗り気のサラ。
実際、数年後の再訪時に小さなノームがあちこちに隠されていて、家族で訪れていたグループの子供たちが楽しそうに探していました。(笑)
まだワイナリーを再開してから間もない時期でしたが、サラは日本が大好きだから私達のワインを届けたい、輸入してくれるインポーターを紹介してほしい!
サラの頼みを聞き色々なインポーターに話をしたけど、決まったのは私が話をしていないインポーターでした。(笑)
すごくきれいなサラ、サラを支え働く女性たちと少ない男性、そしてノーム。
とても良いワイナリーで素敵な出会い。
あれから何年も経ちますが今でもサラと連絡を取っています。
「ノーム」の赤い帽子がサンタみたいでクリスマスにもいいかも知れませんね。
最近バローロの話を書いているからかルクラでバローロがよく出るようになった気が?
皆さん読んでくれてるのかな?
それではルクラで今夜もバローロを飲みましょう!