『美食とバロック建築の王都』
〜イタリア紀行17〜
Le Club de Tokyoソムリエ 泉澤 進也
こんにちは。Le Club de Tokyo ソムリエの泉澤です。
ピエモンテ州トリノに来ました!
前回のガッティナーラから1時間ほどで着きます。
ピエモンテの州都であるトリノですが、皆様にはトリノオリンピックがあった所といった方が馴染みやすいでしょうか。
ちなみに名古屋と姉妹都市らしいです。
目的地のランゲに行くまえに寄り道しただけなので、少し観光をしつつ美食の街として有名なトリノで食事を楽しもうと思います。
きれいに整備されていてとてもきれいな街並みを歩くと有名な観光名所がたくさんあり、特にカステッロ広場の周辺には世界遺産だらけ。
どこに入るにも入場料がかかりますので、ゆっくり時間がとれるなら観光パスをとった方がいいと思います。
すぐ近くに、トリノの象徴的な建築物のひとつで世界で一番高い博物館と言われている 「モーレ・アントネリアーナ」があります。
ここにはトリノ国立映画博物館があり、モノクロポスターのオードリー・ヘップバーンが並べられていたのをよく覚えています。
ガラス張りのエレベーターで上がった先の展望台からは素敵なトリノの街が一望できますので是非訪れてみてはいかがでしょう。
映画のロケ地としても使われてたりするそうですね。
王宮と言われるだけあり、とても豪華な造りの建物が並ぶ「トリノ王宮群」。
ほんとに豪華。とにかくシャンデリアも何から何まで豪華で、王宮内にあるカフェで飲んだ名物ビチェリンも美味しかったです。これも豪華なグラスのせいかも。
王宮群の1つ、「マダマ宮殿」も見に行く価値あり。
外から見てるだけでも見る位置から城塞にも宮殿にも、全く別の建物を見ているように変わる不思議な外観。
中に入ると煌びやかな豪華さではなくしっとりした豪華さというか、素敵な静かさ。
部屋に飾られたたくさんの絵画には圧倒されます。
レストランで働いていた私たちには、展示されていた多数の高そうな食器やカトラリーなどを見ている方が楽しくなってしまいあっという間に時間が過ぎていました。
美食の街トリノには、ヨーロッパ最大級とも言われる青空市場の「ポルタパラッツォ」がありますが、とりあえずマダマ宮殿の近くで偶々見つけたレストランへ入りました。
まずグリッシーニが出てきたのですが、これがでかい!!
日本でよく見かけるグリッシーニの4〜5倍はあるような大きさです。
さて、まずワインを選び。
ピエモンテといえば、白ワインが飲みたい!
「アルネイスの父、ヴィエッティにしよう」誰かの一言であっさり決まる。
美味しい!
トリノに来たので絶対に食べたかった、発祥のあの料理。
ソムリエ試験などにも出てきたりしますが、「ピエモンテの白ワインのガヴィに合う料理はなんでしょう?」
それです、「バーニャカウダ」。
まあ、定番・安心で野菜も美味しいのですが、ただ、にんにくの香りが強すぎて周りのテーブルを見ても誰も食べていませんでしたね。
ピエモンテのパスタといえばタリオリーニ。
この辺りではタヤリンと言われる細いパスタとアニョロッティ。ラビオリですね。
トリュフの時期ではなかったのでシンプルにバターだけで和えたようなタヤリン。
そのあと、珍しくスプーンがテーブルに。
チーズの詰め物をしたパスタに濃厚なチーズソースのパスタ、「出来立てで熱いけどスプーンでソースと一緒に一口で食べてね」って説明されながら出てきたアニョロッティが、これがすごく美味しくてもう何回でも食べたいと思えるほど絶品。
次は牛肉のバローロ煮込みのブラザート・アル・バローロ。
ちゃんとバローロで煮込んでたかは分かりませんでしたが美味しい。
白ワインをボトルで頂いていたので、料理に合わせてバローロをグラスに少しずつ出してくれる優しさも嬉しい。
デザートもジャンドゥーヤ(ナッツを練り込んだチョコ)、ボネ(チョコレート風味のプリン)このボネが本格的?すぎてアマレットとラムがかなり効き過ぎて酔っぱらうほど。(汗)
濃厚なティラミスを頂き、またビチェリン(エスプレッソ、ホットチョコ、ミルクを層にしたドリンク)を飲む。
美食の街を堪能したすごく充実した食事で大満足!
このあとパニーニと市場で買ったら大量に渡されたトマトを飲み物代わりに持ってアルバへ向かいます。