<< バジリカータ州 〜イタリア紀行14〜 >>
Le Club de Tokyoソムリエ 泉澤 進也
こんにちは。Le Club de Tokyo ソムリエの泉澤です。
南イタリア旅行の続きです。バーリに戻り隣のバジリカータ州へ行きます。
イタリア南部にあるこの州は昔から「ルカーニア」と呼ばれアペニン山脈と2つの海に抱かれた地。
州都ポテンツァは標高819mにあり、ヨーロッパで最も長いエスカレーターがある町でもあります。
細かい砂のビーチが広がるイオニア海とクリスタルな波が打ち寄せ、岩や入り江、洞窟のあるティレニア海に挟まれるマラテーアの町は
「ティレニア海の真珠」とも呼ばれるリゾート地がある素敵な場所ながら知名度が低い州。
バーリから電車に揺られながら景色を眺めつつ無事に1時間半くらいでマテーラに着きました。
世界遺産の町として知られるマテーラの旧市街「サッシ」と呼ばれる洞窟住居に向かいます。
岩山を切り崩した武骨な町ですが町に住む人たちは優しくとても親切です。
展望台に向かい歩いていると、そんなに広くない通りで岩山を切り崩した崖っぷちなのに結構多くの車が通るのでドキドキしながら歩いたのを思い出します。
寄り道した博物館では昔ながらの暮らしぶりが見られたりしてサッシへの興味も増してきますし、歩きながら眺める復活したサッシの町が誇らしい気分にすらなります。
日も落ち始める頃に展望台へ行くと家々に明かりが灯されとても幻想的な景色が見られます。
これを見るためだけにサッシに行ってもいいと思えるほど美しい景色です。
バジリカータ州の料理は羊や山羊のチーズ、バッカラ、豚や羊のグリル、煮込み、サルシッチャ、ショートパスタなど色々ありますが、サッシの洞窟レストランで地元の家庭料理を食べました。
レストランなのできれいに盛り付けられ、とても家庭料理とは思えない美味しい料理をいただきました。
辛い味付けの料理が多かったのですが唐辛子を混ぜたパン粉をパスタやグリル料理に使われていて、これ好きです。
デザートが濃厚で美味しいチョコレートケーキでしたが、このチョコケーキには豚の血を混ぜてるとか。
食べてる途中に教えてくれなくてもいいのに。豚の血入りのチョコケーキ初めて食べました。
サッシが映画「007」のロケ地として使われたのを知り、映画を観ましたが、懐かしい風景と共にワインに気づきます。
ボルドーの高級赤ワイン「シャトー・アンジェリュス」。
皆さんもボンドの気分でルクラの女の子といかがですか?
ワイナリー巡りでは、黒ブドウの「アリアニコ」、「プリミティーボ」、「カベルネ・ソーヴィニヨン」、「メルロー」、
白ブドウでは「マルヴァジア」、「グレコ」、「フィアーノ」などからワインが造られています。
特にヴルトゥレで造られるワインはカンパーニャのタウラージ同様に南のバローロと呼ばれるワインが造られています。
濃厚で力強いフレーヴァーのアリアニコ種はバローロで使われているネッビオーロ種とはだいぶ違うと思いますけど。
マテーラからヴルトゥレ山まで約1時間半くらいで着きます。
1930年創業の家族経営ワイナリー、カーサヴィニコラダンジェロに行ってきました。
ウェルカム感がすごいワイナリーでオレンジ畑からもぎたての甘いオレンジを食べながらブドウ畑の散歩も話をしながら付き合ってくれるし、
軽く食事をしながら色々なワインを説明してくれたりととてもいい思い出ばかりのワイナリーでした。
今でも好きなワイナリーでたまに買っては飲んでます!