映画の中のワイン・第93章
六本木クラブチック ソムリエ 平野 光志
映画「月の満ち欠け」と「ファミリア」を観ました。
「月の満ち欠け」は、第46回日本アカデミー賞(2023年)優秀作品賞、優秀監督賞(唐木隆一)、優秀脚本賞(橋本裕志)、優秀主演男優賞(大泉洋)、優秀助演男優賞(目黒蓮)、優秀助演女優賞(有村架純)などほかにもたくさんノミネートされています。確かにいい映画でした。
「ファミリア」は、今年初めに公開された作品なので、もしノミネートされるとしたら来年の第47回日本アカデミー賞でということになりますね。
さて、「月の満ち欠け」はワインとビール、ブランデーなどいくつものアルコールの種類が出てきます。
「ファミリア」もビール、ワインなど数種類出てきます。特に青木役を演じた松重豊のワインの飲み方が美味しそうに飲んでいるなという印象でした。松重豊は、2012年よりテレビ東京系列で放送さている「孤独のグルメ」で主演していて、ただ黙々と食べているだけの演技でも存在感があっていいですね。
この作品で2~3本ワインが出ているのですが、銘柄までは分かりません。ただ、ボルドータイプのボトルでした。
そこで今回は、最近テイスティングして良かったボルドーの『シャトー・ピション・ロングヴィル・バロン』について書かせてもらいます。
歴史的には17世紀後半に設立。ブドウ畑の中心に建つシャトーは1851年、ラウル・ド・ピション・ロングヴィル氏によって建設されました。
ルネサンス建築に着想を得た設計は、2つの小塔を備えたロマンティックなデザインが印象的です。
1987年に保険企業の子会社、アクサ・ミレジム社がシャトーを購入し、新しい設備を導入。88年から醸造室とセラーの大幅な改良とシャトーの改修が進められ、シャトーの前に広がる池に19世紀のシャトーの姿が映し出されるようになりました。
ワイナリーは環境保護に積極的に取り組んでいます。
ブドウ畑は区画に分けられ、各区画ではその特徴に応じた特定のケアが行われています。
ぜひこのシャトー・ピション・バロンをクラブチックの素敵な女性と一緒に飲まれてみてはいかがですか?(笑)