地中海の女王
Le Club de Tokyoソムリエ 泉澤 進也
こんにちは。ルクラ泉澤です。
前回のナポリからの旅が続く中、有益な情報があったため、電車でシチリアに向かうことになりました。
美味しすぎて何度となく頂いたホテルのブラッドオレンジジュースを飲んでから出発です。
かなり時間がかかるということで夜汽車で行くことになり、真っ暗の中を揺られながら進みました。
寝ているところを起こされ、着いたのかと思っていたら、車両を切り離しながら電車のまま船の中へ!
時間はかかりましたが、なかなか出来ない体験。
船に乗ったら、あっという間にそのままシチリアに到着です。
地中海最大の島シチリアにもまたたくさんの見所がありますが、世界遺産のアグリジェントは南部にあるため行けませんでした。
南部にもワイン産地が増えていますし、機会があればアグリジェントの神殿も見に行ってみたいものです。
まずは、シチリアの東側エトナ山の麓にある代表的なリゾート地タオルミーナにバスで向かいます。「地中海の女王」とも称される美しい景観で、高台にあるので景色も良い素敵な街です。
ここを拠点に、今ではワイン産地として有名になったエトナに向かいます。
エトナの歴史はベナンティの歴史と言われるほど当時はワイナリーが少なかったのですが、そんな所でワインを造る人たちには信念があり、今回のワインはシチリアワインではなく「エトナワイン」。
シチリアワインは海のワインですが、エトナワインは山のワイン。シチリアの土着品種ネレッロマスカレーゼやネレッロカプッチョといったエトナだけのブドウから造られています。
このエトナでは標高500m以下の畑で造られるワインは荒々しいとされ、1000mを越える高さにもブドウ畑があります。
ちなみに有名なワインが集まるブルゴーニュのコートドールの畑は標高230mから300m位に集まり、ファンが多いジュヴレですと270mから300m位にありますので初めは違和感しかありませんでした。
でも、エトナのワインはピノノワールに似ているような味わいがありながら、とても柔らかく優しいワインでした。
タオルミーナに少し滞在し、バスでパレルモへ。
次は、あのゴッドファーザーの舞台としても登場する街へ向かいます。