映画の中のウイスキー
〜オールド・パー〜
六本木クラブチックソムリエ 平野 光志
映画「あちらにいる鬼」を観ました。
作家・井上荒野が自身の父である井上光晴と母そして瀬戸内寂聴をモデルに男女3人の特別な関係を綴った同名小説を寺島しのぶと豊川悦司の主演で映画化しています。
人気作家の長内みはるは戦後派を代表する作家・白木篤郎と講演旅行をきっかけに知り合い、男女の仲になる一方、白木の妻・笙子は夫の奔放な女性関係を黙認することで平穏な夫婦生活を続けていた。
しかし、みはるにとって白木は体だけの関係にとどまらず、「書くこと」を通してつながることで、かけがえのない存在となっていく。
白木の妻・笙子を広末涼子が演じています。「やわらかい生活」の廣木隆一が監督。荒井晴彦が脚本を手掛けています。
この映画の中には昔懐かしいニッカウヰスキーの「角」が登場します。もちろん今もありますが、時代的にはその頃はサントリーの「ダルマ」か、ニッカの「角」と言われて一般によく飲まれていました。
2024年はニッカウヰスキー設立90周年になります。発売元のアサヒビールといえば「アサヒスーパードライ」の存在感が大きいですが、竹鶴政孝の名前を冠したピュアモルトウイスキー「竹鶴」など国産ウイスキーのマーケティングに力を入れてきましたが、現在ではジャパニーズウイスキーの人気で「竹鶴」は品薄です。
そしてこの映画の後半には「オールド・パー」が出てきます。
イギリス・スコットランドのウイスキーで19世紀後半に誕生、スコットランド人の兄弟、ジェームズとサミュエルが生みの親です。オールド・パーとはトーマス・バーという人物の愛称です。トーマス・パーは農夫だったのですが、1482年に生まれて152歳まで生きた人です。
最初に結婚したのが80歳の時で、二人の子供をもうけます。
122歳の時に奥さんが亡くなると、再婚して子供が一人できます。
どれだけ元気な人なんでしょう!トーマス・パーにあやかる「オールド・パー」を今日は美女と一緒にチックで(笑)