舞台の中のワイン２

劇団民藝の舞台「忘れてもろうてよかとです－佐世保・Aサインバーの夜－」を観ました。作＝河本瑞貴　演出＝丹野郁弓、主演＝日色ともゑです。

あらすじは九州の最西端、米軍基地のある港町・佐世保。昔、セーラータウンと呼ばれた一角に、その小さな店（バー）はある。
70年代、ベトナム戦争が終わるまでは米軍の水兵たちで溢れかえったものだが、市制100周年2002年の今となっては客がゼロという夜も。

誰も来ない店でたった一人の時間に身を委ねるうち、70を過ぎた女主人は、独り言を言うようになった。
近頃は独り言に返事を返してくれる、姿の見えない相手が傍にいるような気さえしている。
「この店、閉めてもよかて思う？」女主人が相談を持ちかけた。するといきなり時が巻き戻って、アメリカ軍が初めて上陸してきた昭和20年9月の光景が目の前に・・・「ウチはボケたとやなかろうか！」今宵、この店で一体何が？

この舞台はバーの設定ですから棚にはいろいろなお酒が並んでいますが、出演者がよく飲んでいるのはウイスキーの水割り、ビールの小瓶などです。
ワインは出てきません。では何故この舞台を書こうと思ったか？作者の河本瑞貴さんは佐世保出身で同市に在住。「正造の石」（池端俊策共作）以来、民藝2作品目となります。

実は、この河本瑞貴さんは、私がほぼ40年前に今村昌平監督のところにいた時に教えていただいた先生なんです。
舞台や映画が好きでよく観ているのですが、今回は同性同名なのでもしかしたらと思い、ホールロビーで声をかけさせて頂いたら本人でした。ビックリしました。
先生は何万人の中の1人の私なので忘れておりましたが、私は憶えています。
教えられた身ですから何年経っても忘れていません。

会えて嬉しかったです。そんな先生に渡したいワインがあります。
マルシャン・トーズの「シャサーニュ・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・アベイ・ド・モルジョ」です。
何故か？それは・・・、
クラブチックに来ていただき、答えを聞いてください！（笑）