映画の中のワイン・第８５章

今年はいい映画が本当に多いですね。
今から来年の日本アカデミー賞で優秀賞を選ぶ選考会は大変だろうなと勝手に心配しています。（笑）
それだけ充実した年だと思っています。

今回観た映画もその中の１本です。『そして、バトンは渡された』。
永野芽郁が特にいいんです。

今年公開された『キネマの神様』もよかったのですが、この作品は永野芽郁のために造られた映画ではないだろうかと思わせるぐらいハマり役でしたね。

前田哲監督は最大限に魅力を引き出しています。
共演の田中圭、石原さとみも個々の役を上手くつかまえていて、より永野芽郁を引き立てています。
他にも岡田健史、大森南朋、市村正親などが脇を固め、豪華キャストが勢ぞろいした新たな家族の形を描く作品で、2019年の本屋大賞を受賞した瀬尾まいこによる同名小説を実写映画化したものです。

原作とは少し違う部分もありますが、映画を観て原作を読むもよし、原作を読んでから映画を観るもよし、どちらもとにかく楽しめること間違いなしです。

読み終わった後、観終わった後、必ず心の中に余韻が残って気持ちいい感動があふれてくると思います。それほどいい作品であり、映画です。
なんだか映画の宣伝マンみたいになってますね。（笑）

肝心のワインですが、この作品の中に登場する市村正親演じる泉ヶ原茂雄の大きな家で、石原さとみ演じる梨花がワインをがぶ飲みしているシーンがあるのですが、瓶の形状を見る限り、ボルドータイプのワインですが、銘柄までは分かりません。

最近の日本映画でもワインをアイテムとして食事のシーンや背景としてよく使われています。
もうコッポラだけの専売特許ではないですね。（笑）

ワインの登場は、ピアノがあり、お手伝いさんもいる裕福な家でのがぶ飲みシーンということで、私が監督だったら、フランス、ボルドー地区、メドック格付け２級『シャトー・ラスコンブ』を登場させます。
上位を獲得した名誉ある銘柄でありながらも、時代とともに様々な変遷をしてきたこのワインをクラブチックのあなただけの“永野芽郁”と・・・。