飲みすぎ・二日酔い対策に
銀座クラブチック
ソムリエ 鈴木 昌武
美味しく楽しくお酒を飲んで、つい飲みすぎて二日酔いになってしまった時にケアしてくれる効果がある栄養素として有名な、肝臓の働きを助けてくれる『オルニチン』。
肝臓の代謝や解毒作用をサポートするので、お酒を飲む時には特に効果があると言われていて、体内で代謝されたアルコールの解毒を助ける働きがあります。
また、オルニチンを摂取することで、成長ホルモンの分泌を促すことが分かっていて、体がスムーズにエネルギーを産生できるようになり、疲労回復にも効果があるそうです。
そのオルニチンを多く含む食材として、シジミは有名ですが、食材100gあたりで、オルニチン含有量を比較した場合、シジミよりもキノコ類の方が多く、しじみ100gに含まれるオルニチン量が10~15mgなのに対し、ぶなしめじ100gに含まれるオルニチン量は、その10倍近い100mgという調査結果があります。
他のキノコ類でも、同じ100gあたりで、霜降りヒラタケが50mg、 エリンギが30mgのオルニチンを含んでいます。
キノコであれば、お味噌汁だけでなく、雑炊や鍋、サラダや炒め物など、さまざまなメニューに簡単に使えておすすめです。
飲み会が連日続くという時には、積極的に日々の食事にキノコを取り入れると良いのではないでしょうか。
お酒を飲む前に意識的につまんでおくと、キノコに含まれる食物繊維がアルコールの吸収を防いでくれるので、さらに二日酔いの予防効果が期待できます。
また、身体の免疫力を高めるためには、キノコに豊富に含まれている食物繊維の一種であるβグルカンを摂取すると良いと言われています。
βグルカンは、直接腸内の免疫細胞に働きかけて免疫力を高めてくれる働きを持つので、身体の中に侵入した細菌や異物を排除し、風邪やインフルエンザの予防に効果を発揮してくれるそうです。
ワインと合わせる場合は、焼いたキノコにレモン汁とオリーブオイルをさっとかけたようなシンプルなものには、果実感とミネラル感のしっかりした白ワイン。
ベーコンやバターでソテーして、コショウで香りづけをしたものには、やさしい味わいで少しスパイシーなニュアンスのある軽めの赤ワイン。
クリームやバター醤油など、香りをしっかりと出したものには、酸やタンニンがしっかりした赤ワインや熟成したシャンパーニュがおすすめです。
皆さんも二日酔いの予防とリカバリーに効果的で、風邪の予防にも効果的なキノコとワインのお気に入りの組み合わせを探してみて下さい!