マリアージュ２

前回に引き続き、もう少しマリアージュ（フランス語で「結婚」の意味）について説明させてもらいます。

まず一番大切な事は、「自分が食べたいものを食べ、飲みたいものを飲む」。

これを忘れてはいけません。楽しむのは自分自身です。

例えば、「塩辛にシャトー・マルゴーが最高」という人がいれば、それはその人にとっての喜びであり、マリアージュ＝いい相性なのだろうと解釈します。

ただし、そこに行く前に何か道標がないか？

あります。「出身地が同じもの同士」「似たもの同士」「お互いに補い合う二人」プラス料理の色合いや温度、味わいです。

「出身地が同じもの同士」は、例えばブッフ・ブルギニョン（ブルゴーニュ風牛肉の煮込み）には、ブルゴーニュの赤、和食には甲州（白）。

「似たもの同士」は、料理と同じ傾向のワインを選ぶ。重たい料理に重いワイン、軽い料理には軽いワイン、エゾ鹿肉のステーキと重い赤、魚介のカルパッチョに軽い辛口白ワイン。

「お互いに補い合う二人」は、キャビアにシャンパーニュ、フォアグラにソーテルヌ（貴腐ワイン）などです。

ワインには油、塩、タンパク質がないので、これを含むものが合います。

「プラス色合い」とは、料理の主な色調のことで、素材や料理の見た目の色が全体的に白に近ければ白ワイン。
赤に近ければ赤ワインが合わせやすいです。

「温度」は、温かいか冷たいかで前菜やマリネなど低温が最適なものには、スッキリと軽めのワイン。
グリルや煮込みなど、アツアツの料理には複雑味のある重たいワインが合います。

「味わい」は、調味料や香辛料、ソースなどによって味付けにスパイスが加わる料理は、赤か重め寄りのワインが合います。

噛む時間の長さや余韻の長さも大切です。

余談ですが、不幸なマリアージュの代表と言われている例もあります。

カレー、数の子、明太子、からし、酢の物、生卵などです。

どうしてもワインを飲みたいと言われるのであれば、別々に味わうようにすればいいでしょう。

最後にマリアージュに絶対はありません。
「今、何を食べて、飲みたいか」その気持ちだけあれば何でも美味しいのです。

とにかくレッツトライ！！（笑）